世界自然遺産 奄美トレイルとは?
「トレイル」は歩きながら旅をするための道のことですが、歩くスピードで旅をするからこそ見える景色やその土地の魅力があります。
鹿児島県本土と沖縄県の間に位置する奄美群島は、豊かな自然と独特の文化があり、歩いて旅をするのにぴったりの場所。
8つの有人島をつなぐ、12市町村14エリア51コース、総延長約550kmの長距離の自然歩道「世界自然遺産 奄美トレイル」で亜熱帯の森や白い砂浜、サンゴの石垣のある集落など、奄美群島ならではの自然や文化にふれ合ってみましょう。
関連資料
奄美群島の魅力
奄美群島には、世界自然遺産を有する「奄美大島」と「徳之島」、デイゴ並木が美しい「加計呂麻島」、珍しい昆虫や花が見られる「請島」、サンゴの石垣が残る「与路島」、世界有数のスピードで隆起するサンゴ礁の島「喜界島」、花と鍾乳洞の島「沖永良部島」、白い砂浜とヨロンブルーの海が美しい「与論島」の8つの有人島があります。
ここでは、個性あふれるそれぞれの島の魅力についてご紹介いたします。
-
奄美大島
もっと見る【7エリア|全24コース|243km】
亜熱帯照葉樹林やマングローブ原生林などの環境に、アマミノクロウサギなど固有の動植物が生息・生育している奄美群島最大の島。大小約200の集落があり、「本場奄美大島紬」や島人の暮らしに溶け込む「島唄」「八月踊り」など、独特の文化も息づいています。 -
加計呂麻島・請島・与路島
もっと見る【全5コース|55km】
奄美大島の南に位置する島々。ノロ(祝女)祭祀で使われた建物などが多く現存し、一昔前の奄美の風景が残る「加計呂麻島」、島の90%を深い森が占め、ウケユリやウケジママルバネクワガタなど、島の名を冠する動植物が息づく「請島」、昔ながらのサンゴの石垣が連なる「与路島」と、それぞれ特色が異なります。
-
喜界島
もっと見る【全4コース|59km】
1年に約2㎜という世界でも屈指の速度で現在も隆起し続けている、学術的にも貴重な隆起サンゴ礁でできた段丘の島。平坦でミネラル豊富な土壌を活かした農業が盛んで、特に白ゴマの生産量は日本一。ヒメタツナミソウなどの固有種、オオゴマダラ(蝶)やガジュマル巨木などの動植物にも出会えます。 -
徳之島
もっと見る【3エリア|全9コース|98km】
山や丘陵地、隆起サンゴからなる石灰岩の大地など、地形の変化に富んだ島。徳之島三山の天城岳・井之川岳・犬田布岳にかけて亜熱帯照葉樹林が広がり、アマミノクロウサギなどの固有の動植物のすみかとなっています。400年以上続く闘牛文化は全国的にも有名で、今も受け継がれており、自然と人との良好な関係が感じられます。
-
沖永良部島
もっと見る【全6コース|71km】
海食崖やドリーネといった独特な地形が見られる石灰岩地形が発達した島。地下には、石灰岩が地下水に溶かされてできた数多くの鍾乳洞があり、こうした地形を生かしたケイビング(洞窟探検)も行われています。さとうきびやじゃがいもなどのほか、テッポウユリやグラジオラス・キクなどの花き栽培も盛んで、「花と鍾乳洞の島」とも呼ばれています。 -
与論島
もっと見る【全3コース|24km】
奄美群島の最南端に位置し、奄美群島最大の規模を誇るサンゴ礁に囲まれた島。干潮のときに沖合約1.5kmに姿を現す真っ白な砂浜「百合ヶ浜」では、360度エメラルドグリーンの海に囲まれた神秘的な美しさを体感できます。白い砂浜の沖合はるか遠くまでサンゴ礁が広がっていて、島を囲む海岸の約半分が奄美群島国立公園に指定されています。透明度の高いヨロンブルーの海が人々を魅了するリゾートアイランドです。
旅に便利なトレイルマップ
トレイルコースやみどころを紹介したマップは各島の観光協会等で購入することができます。マップを事前に入手してコースや休憩ポイントを把握し、安全にトレイルを楽しみましょう。
・全14冊/1冊500円(マップ販売の収益の一部はトレイルの運用や管理に充てられます)
・見開きサイズ:A1(594mm×841mm)、折りたたみ表紙サイズ:縦200mm×横106mm
・多少の雨でも耐えられる丈夫な素材(紙)を使用しています。
・マップ表面のイラストは、各島にゆかりのあるイラストレーターが手がけています。
購入方法等のお問い合わせ先は下記のとおりです。
トレイルマップのお問い合わせ先はこちら
奄美トレイルを歩くときに知っておきたいこと
車での移動とは異なり、歩くからこそ楽しめる旅「トレイル」ですが、そのコースを歩くときに知っておきたい4つのポイントをご紹介いたします。ルールを守って、安全に旅を楽しみましょう。
※画像は全てイメージです。
-
3.ルート上を歩きましょう
ルート上には、トレイルシンボルマークがついた案内標識や誘導標識が設置されています。ルート以外の森や畑、民家の敷地を歩かないようにしましょう。特に、不用意に草むらの中に入ると、植物を踏みつけてしまうだけでなく、ハブに咬まれたり、ハチに刺されたりする危険性もありますのでご注意ください。
※奄美大島・加計呂麻島・請島・与路島・徳之島にはハブが生息しています。 -
4.気遣いある利用を
のんびり歩きながら、暮らすように旅することができるのがトレイルの魅力。一方で、集落は地元の方々の普段の生活の場でもありますので、他のトレイル利用者や地元の方に配慮しながら、お互いに心地よい距離感で交流を楽しみましょう。
初めての奄美トレイル、どんな服装で行けばいい?
①帽子:直射日光を避けるためにも帽子は必須!日焼け対策にハットがおすすめ。
②リュック:前で固定できるものがおすすめ!疲れ具合が違います。
③服装:こまめに脱ぎ着して体温調節を!夏でも日差しが強いので薄手のシャツなどを重ね着しましょう。
④パンツ:怪我防止のため、ロングパンツやショートパンツの場合はタイツを着用しましょう。
⑤靴:歩きやすい靴でOK!ただし、奄美大島・加計呂麻島・請島・与路島・徳之島の草木の陰にはハブがいることがありますので、サンダルは絶対に避けましょう。
奄美群島へのアクセス
各島へは飛行機と船でアクセスできます。飛行機は鹿児島空港で乗り換えるほか、喜界島、徳之島、与論島へは奄美空港経由で行くこともできます。
船は鹿児島港から奄美群島の各港へのルートがあり、沖縄から北上することもできます。
瀬戸内町古仁屋から加計呂麻島・請島・与路島へ渡る際には、「町営定期船」もしくは、「海上タクシー」で渡ることになります。詳しくは、奄美せとうち観光協会へお問い合わせください。
関連資料
【奄美トレイル お問い合わせ先】
鹿児島県自然保護課 奄美世界自然遺産室
TEL:099-286-2759
MAIL:amami-isan@pref.kagoshima.lg.jp