金山で使用するための鉱石を、鉄道で三番滝製錬所に運搬するために建設された鉄橋跡。1904年に第7代・鉱業館長に就任した五代龍作(五代友厚の娘婿)は、胡麻目坑口から三番滝製錬所までレールを敷き、鉱石を鉄道(馬でトロッコをけん引)で運ぶようにしました。途中には九郎太郎川があり、ここに橋脚の高さ24mの木橋を架けます。第8代・鉱業館長の西郷菊次郎(西郷隆盛の長男)は、1914年、この木橋を鉄橋に改修しました。この橋は、当時県内で最も高い鉄橋でした。鉄橋本体は残っていませんが、今も凝灰岩の切石で建設された橋脚が残っており、当時の建築技術の高さを物語っています。
産業遺産情報
建設年代 | 大正3年(1914) |
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土地所有者・管理者 | 民有地 |
標柱・説明版 | 標柱,説明板あり |
地表遺構の有無 | 鉱石の移動のために、胡麻目坑口から金の精錬を行う三番滝製錬所までレールが敷設されました。その間にある2つの川にかかっていたのが九郎太郎橋と平八重橋です。現在、「トロッコ道鉄橋橋脚」として見学できるのは、九郎太郎橋の橋脚です。 |
見学の際の留意事項 | ・トロッコ道鉄橋橋脚、三番瀧坑口までの道は案内板が設置されています。三番瀧坑口へ向かう道の一部は、歩道として整備されていないため、移動の際には注意が必要です。 ・橋脚より奥へ進むと、小鷹の滝及び新鉱山坑口があります。小鷹の滝の横に昭和55年ごろに掘られた新鉱山の坑口が残されていますが、現在は向かう道が通れなくなっています。 |
基本情報
住所 | 鹿児島県さつま町永野 |
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電話番号 | 0996-53-1732(さつま町教育委員会) |
交通アクセス | さつま町宮之城方面から県道50号線を霧島市方面へ。鉱業館前通過後、右折し約200m |
駐車場 | 有り(金山公民館) |
ホームページ | さつま町永野金山産業遺産群 |