波が穏やかな鹿児島湾奥の牛根麓に建設さた造船所。島津斉彬は1853年、幕府の大船建造の解禁を願い出ます。そして、幕府がこれを認めると洋式帆船12艘、蒸気船3艘の建造計画を発表。牛根造船所では本格的な洋式帆船である鳳瑞丸と万年丸の建造がスタートしました。両船は全長約36m、推定排水量600トンで、大砲を12門を備えた軍艦であったといわれています。鳳瑞丸と万年丸は、それぞれ1855年に完成。鳳瑞丸は幕府に売却されました。跡地の一部は新たに造船工場が建てられていますが、周辺の畑では釘や鉄滓などの遺物が出土します。
産業遺産情報
建設年代 | 安政元年(1854) |
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土地所有者・管理者 | 民有地 |
標柱・説明版 | 説明板あり |
地表遺構の有無 | 遺構は確認されておらず、説明板が立てられています。 大正3年の桜島大噴火の際に、海峡は陸続きとなり、牛根造船所跡も降灰の影響を受け、地形が変化しています。 「道の駅たるみず湯っ足り館」(牛根造船所跡から車で約5分)の敷地内に、昇平丸のオブジェ(国旗日の丸のふるさと)が建立されています。 |
基本情報
住所 | 鹿児島県垂水市牛根麓脇田 |
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電話番号 | 0994-32-7551(垂水市教育委員会) |
交通アクセス | 桜島フェリー桜島港から車で約20分 垂水フェリー垂水港から車で約20分 |
駐車場 | 無し |