中村製薬館は化学薬品などの研究・製造施設で、工場敷地内にはガラス工場があり、江戸から招かれたガラス職人の四本亀次郎が薬瓶や船舶用の板ガラス、半球体ガラスなどの製造を行っていました。1851年、島津斉彬はガラス製品を輸出商品に育て上げるため、四本にガラス工芸品の素材となる紅ガラスの製造を命じます。四本は藩の蘭学者と協力し、数百回の実験を行い紅ガラスの製造に成功。当時、斉彬が紅ガラスの薩摩切子を親しい大名へ贈っていたという記録も残っています。今も板ガラスと半球体ガラスは、尚古集成館に展示されています。
産業遺産情報
建設年代 | 中村製薬館…弘化3年(1846) 紅ガラス製造所…嘉永4年(1851) |
---|---|
土地所有者・管理者 | 鹿児島市 |
標柱・説明版 | 標柱,説明板有り |
地表遺構の有無 | 遺構は確認されていません。現在は鴨池福祉館となっています。 |
基本情報
住所 | 鹿児島県鹿児島市鴨池2丁目19-17(鴨池福祉館) |
---|---|
電話番号 | 099-227-1962(鹿児島市教育委員会) |
交通アクセス | 鹿児島市電「鴨池」電停下車徒歩1分 鹿児島交通バス「鴨池」バス停下車徒歩5分 |
駐車場 | 無し |