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    鹿児島城跡(別称 鶴丸城)の御楼門

薩摩の武士が生きた町~日本遺産とまだある麓を楽しむ~

さつまの麓とその魅力
戦国武将や明治維新といった勇猛果敢な薩摩の武士のストーリーがよく知られる鹿児島ですが、それらにも密接に関わっているのが「麓」という場所です。

麓とは薩摩藩内で武士が暮らした地域を指すことばで、時代による変化があるものの113を数えました。
その中でも今なお良好な景観と独特な雰囲気を伝え、江戸時代の薩摩の武士の生活を想像し楽しむことができる場所として12地区95の構成文化財が「薩摩の武士が生きた町~武家屋敷群「麓」を歩く~」として日本遺産に認定されています。

外城(または郷)に住む武士は、鹿児島城下に住む武士「城下士」に対して「外城衆中(郷士)」と呼ばれました。武士たちは日々の鍛錬も怠らず、幕末になると城下士だけでなく郷士たちも再編成され、戊辰戦争を戦うなど明治維新を推進する力となりました。

今も鹿児島城跡や麓を歩けば、薩摩の武士たちの往時の生き様が見えてきますし、各地に伝わる祭りや江戸時代から親しまれている温泉地などもあります。日本遺産に認定の麓は体験やまち歩きガイドなどが整備されていますし、それ以外の麓も実は見どころがたくさんあります。

●「薩摩の武士が生きた町観光素材集」ダウンロード(PDF、17MB)
 kagoshima-kankou.com

●「薩摩の武士が生きた町~武家屋敷群「麓」を歩く」公式サイト
 kagoshima-fumoto.jp

薩摩藩内の麓の位置関係と主な麓


 

1)鹿児島城跡と仙巌園コース(日帰り)

鹿児島城は江戸時代になってからの薩摩藩主・島津氏の居城で、別称鶴丸城とも。背後に城山がありその展望台は鹿児島市街地と桜島を望むことができる絶景スポットです。また島津氏の別邸として構えられた仙巌園も桜島と錦江湾を借景とする唯一無二の庭園があり、鹿児島を代表する観光地です。

2)薩摩半島南部の麓をめぐるコース(日帰り)

鹿児島空港や鹿児島中央駅から温泉観光地・指宿に南下する途中にあるおすすめの麓が、喜入旧麓や今和泉麓です。また、指宿からは薩摩の小京都とも称される武家屋敷群のある知覧に足を延ばします。

3)薩摩半島中部の麓をめぐるコース(日帰り)

島津家中興の祖・島津忠良が晩年を暮らし、墓所もある加世田麓や戦国武将・島津家久・豊久ゆかりの串木野城のある串木野麓。幕末の薩摩藩を支えた名家老・小松帯刀ゆかりの吉利麓をめぐるコースです。

4)麓と温泉を楽しむコース(日帰り)

鹿児島は数多くの温泉地があります。指宿・霧島といった有名温泉地以外にも、時の藩主に愛でられ江戸時代から人々に親しまれた記録のある日本遺産の構成文化財にもなっている歴史ある温泉があります。それらと周辺の麓を満喫するコースです。

5)架橋でらくらく!甑島の麓と趣ある麓をめぐるコース(1泊2日)

薩摩半島の東側に位置する甑島は国境の島でもあります。警備上たくさんの武士が住まい、麓には航行する船を監視する番所が置かれました。
玉石垣が今も美しく残る甑島の麓と、甑島と今も航路でつながる串木野の麓、薩摩川内市の麓、さらに足を延ばして武家門が多く残る蒲生麓をめぐります。
 

6)麓と大隅半島満喫コース(1泊2日)

時には鹿児島の中央部に位置する海・錦江湾と桜島の織りなす景色、時には半島の中心にそびえる高隈山系の雄大な姿、そして歴史を伝える麓と、自然あり歴史ありのコースです。各地の特徴ある道の駅を訪ねるのも楽しみ。

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